海外で働きたいと考えている人の中には、アイリストやネイリストとして活躍したいと考えている方がいます。

たとえ未経験であったり、語学力が十分じゃなかったりしても「専門学校を卒業している」「関連資格を持っている」という状態であれば、海外でアイリスト・ネイリストとして転職することは可能です。

特に美容師免許を持っている場合は、アイリストの求人が豊富にあります。ただし、美容師免許があるからといって、どこの国でも需要があるわけではなくアジアに限定されます。

一方でネイリストの場合は、専門学校を卒業していたり関連資格を取得していたりすればアジア以外の国でも求人があります。

ここでは海外でアイリスト・ネイリストとして活躍したい方のために、どのような求人があるのか確認しながら解説していきます。

海外のアイリストなら美容師免許は必須にならない

日本でアイリストとしてお客さんに施術する場合、美容師免許の保持が義務づけられています。日本でまつ毛エクステ(マツエク)が流行り始めた当初は、美容師免許が義務付けられていませんでした。

その頃、私も知り合いにマツエクを施術してもらったのですが、施術中に薬品が目に入り、しばらく目が腫れてしまいました。そのとき、「いくら安くても素人にしてもらうのはダメだな」と思いました。

一方で、海外では特に美容師免許を保持していなくてもきちんと技術を身につけていれば、アイリストとして活躍することができます。

日本ではアイリストになりたいために、美容師専門学校に通う方も増えています。しかし、海外では免許自体が不要なのです。

もしあなたが美容師免許を持たずにアイリストとしての転職を検討しているのであれば、お金と時間をかけて2年間以上美容師専門学校に通うのはもったいないです。

学校に通っている間にもあなたは年齢を重ねていきます。未経験職種への転職は若ければ若いほど有利です。そこで、あなたが未経験からアイリストを目指したいと考えるのであれば海外でアイリストの求人を探すことをおすすめします。

例えば以下のような求人です。

応募資格のところに「美容師免許不要」の記載があります。勤務地は上海・香港・台湾のいずれかであり希望により決定し、転勤はありません。

3~4ヶ月間、きちんとした研修を受けられるので、未経験者でも問題なく知識・スキルを身につけられます。さらに、店舗に通訳が在籍しているため語学力は求められず日本語のみで仕事をすることができます。

今回の求人だと、海外勤務の場合は月給25万円からです。ただ、上海・香港・台湾のいずれの地も不動産価格が上昇しており、居住費にお金がかかります。しかしこの求人では、スポーツジムやプール付きの高級タワーマンションまで会社が負担してくれます。

美容師専門学校への費用をかけずに、無料でアイリストとしての技術を身につけられ、お金をもらいながら経験を積めるのでとても恵まれた環境といえます。

ただし、このように美容師免許が不要なアイリストの求人は豊富にあるわけではありません。複数の転職サイトに登録して求人を紹介してもらうことをおすすめします。

美容師免許が必要な経験者求人も多い

ただ、実際のところ多くの日系サロンの海外求人では「日本の美容師免許」を必須条件に挙げています。美容師免許の記載がない場合でも「2年以上のアイリストとしての経験」などの条件が挙げられているケースがたくさんあるのです。

例えば以下はシンガポールで募集しているアイリストの求人です。

まつ毛パーマ、アイラッシュ、アートメイク、まつ毛エクステの施術を担当します。必要資格は「美容師免許」です。お客さんは日本人ばかりではなく、半数以上がシンガポール人や外国人です。そのため英語での接客が必要にはなりますが、英語を学ぶ意欲があれば応募時の語学力は問われません。

「海外に興味がある」「英語が話せるようになりたい」「異文化の中で成長したい」「将来海外で独立や開業を目指していると」いう方を求めています。

育休や独立・開業支援制度もあるので「長期に渡りシンガポールで生活していきたい」と考えている方には魅力的な求人内容です。ただ、美容師免許を持っていなかったとしても先に紹介した「美容師免許が必要なく、未経験でも働ける海外求人」で数年以上の経験を積んだ後であれば、他の国も含めて今回のような求人への転職が可能になります。

海外で日本人のアイリスト(マツエク)の需要はあるのか

なお海外でアイリストとしての転職を考えたとき、「どんな国で求人があるのか」「日本人のアイリストは需要があるのか」について知りたいと思います。

結論から述べると、国によっては日本人アイリストの需要があります。日本人は手先が器用なため細かい作業が求められるアイリストに向いています。

「日本人だとお客さんも安心できる」「サービスレベルが高く満足してもらえる」などの理由から日本人を雇いたいと考える経営者がいます。

中には「日本人から現地スタッフに技術を指導してほしい」という需要もあります。例えば以下の求人ではフィリピンのマニラでフィリピン人スタッフの教育・指導を担当するアイリストの求人募集があります。

仕事内容は施術を中心としたサロン内業務に加えてフィリピン人のマネジメント、技術教育・指導です。マネージャー職なので3年以上のアイリストとしての職歴が求められます。

フィリピン人は美意識が非常に高く、日本の技術の需要はあるものの日本人施術者のいるサロンはほとんどありません。そのため、このような中途採用募集があるのです。

なお、福利厚生には住居費・光熱費も含まれています。求める人材としては「人を笑顔にすることが好き」「英語を学びたい」「技術を教えるのが好き」「マネジメントについて学びたい」という方です。

フィリピンは経済成長が著しく、将来的にフィリピンでサロン開業を目指している方にとっても魅力的な求人といえます。

アメリカやヨーロッパなどではアイリストの求人はない

ただし、残念ながら欧米諸国では日本人アイリストの需要はありません。

生まれつき彫が深く、まつ毛が長くて濃い欧米の人種には、そもそもまつ毛パーマやマツエクの需要がないのです。彼女たちはマスカラさえ必要ないくらい目元がぱっちりしています。

参考までに私は5年近くヨーロッパに住んでいますが、まつ毛エクステを中心としたサロンは見たことがありません。

もちろん日本人が多く住む国(イギリス・カナダ・ドイツ・オーストラリア)であれば、フリーランスで活躍している日本人のアイリストは存在します。しかし専門店を構えて営業しているわけではありません。

そのため日本国内から欧米諸国でアイリストの求人を探すのは現実的ではないです。海外でアイリストの求人を探す場合、日本人と顔のつくりが似たアジア圏に絞って探すようにしましょう。

ネイリストであれば未経験からでも挑戦できる

アイリストの場合は美容師免許が必須となる求人が多く、それなりに経験値が求められます。しかしネイリストであれば、美容師免許のような国家資格は必要なく、未経験からでも挑戦できます。

ただしネイリストの場合、基礎的な技術を身につけておく必要があるため、民間資格を取得する必要があります。民間資格には大きく「JNECネイリスト検定」「JNAジェルネイル技能検定」があります。どちらかを取得していれば海外転職において困ることはないでしょう。

例えば以下は香港でネイリストを募集している求人票です。

「未経験者歓迎」の記載がありますが、「JNECネイリスト検定」あるいは「JNAジェルネイル技能検定」の資格が必須となります。つまり、ネイリスト未経験者であっても全くの素人が応募できるわけではありません。

JNECネイリスト検定やJNAジェルネイル技能検定は、専門学校または通信講座で勉強して試験に合格すれば取得できます。だいたい1年程度で取れますがお金と時間が必要です。

ただ、中には「資格を取得している余裕はない!」という人もいます。その場合、以下のような求人に応募すればよいです。

こちらは海外の求人ではありません。国内でネイリスト資格を持っていなくてもネイリストとして働けるサロンの求人募集です。

この場合、給料をもらいながらネイリスト研修を受けられます。さらに技術・知識を身につけた時点で資格試験を受ければ、スクールの費用をかけることなく資格を取得できます。

同時に経験も積めるので、このようにネイルサロンでお金をもらいながら資格に挑戦し、ある程度のネイリストとしての経験を積めば海外転職が可能になります。

ネイリストであればアメリカでも求人がある

ただ、ネイリストであればアメリカやヨーロッパでも求人があります。先ほど、「アイリストの場合、欧米諸国では顔のつくりの違いからアイリストの需要はない」と述べましたが、ネイリストは別です。

女性が「爪をきれいにしたい」と願うのは全世界共通です。また、ネイルアートでは手先の器用さ、オシャレなデザインが求められるので日本人ネイリストの活躍の場があります。

私の知り合いの美容師さんは、オーストラリアのネイルサロンに転職して活躍しています。

就労ビザの取得が難しく日本国内であまり求人をみかけないアメリカでも、ネイリストであれば求人があります。例えば、以下のような求人が該当します。

こちらは日本で展開しているネイルサロンの海外支店での募集です。アメリカのニューヨーク2店舗とロサンゼルス店で同時にネイリストを探しています。

バイオジェル・カルジェル・スカルプチュア・ジェルネイルを担当します。その他イベントやカタログ制作、商品開発やメディア掲載用チップの作成などにも従事します。トレンドやファッションの最先端を走るニューヨークの都市でネイリストとして活躍できれば、その後もキャリアアップが図れるでしょう。

必要資格は「JNECネイリスト検定」あるいは「JNAジェルネイル技能検定」のみです。英語力については特に記載はありません。

つまり、上記の資格を持っており、ネイル・接客が好きでオシャレや流行に敏感な方であれば誰でも応募できるのです。

まとめ

海外でアイリストやネイリストとして転職を考えている場合、必要な資格の種類や求人のある国がそれぞれ異なります。

アイリストの場合、海外では美容師免許を取得していなくても未経験から求人があります。ただし、実際には資格をもっている経験者の求人がほとんどです。また欧米での求人を見つけることは難しいので、アジア圏に絞って募集を探すとよいです。

一方で、ネイリストの場合は「JNECネイリスト検定」「JNAジェルネイル技能検定」のいずれかの資格さえ取得していれば、未経験でアメリカを含めた海外で求人があります。

もしあなたがアメリカやヨーロッパなど、欧米諸国での就職にこだわるのであればアイリストではなく、ネイリストを目指すことをおすすめします。

また、転職エージェントによって保有している求人が異なるので、まずいくつかの転職サイトに登録して応募できる求人を紹介してもらいましょう。そうすれば、あなたの希望を満たす求人が見つかる可能性が高まります。


海外転職を実現するときであっても、転職サイトを利用するのが一般的です。日本に居ながら転職活動をするのが普通なのです(海外在住者も同じく転職サイトを使い、現地で活動する)。

ただ、海外転職に対応している転職エージェントは少ないです。日本にある転職サイトはほとんどが国内求人のみに対応しているからです。ただ探せば、問題なく海外求人に対応している転職サイトを利用することができます。

しかし、海外求人はそれ自体がレアです。また、「アジアに特化している」「専門性の高い求人ばかり保有している」など、転職サイトごとに特徴があります。そこで、2~3社の転職エージェントを利用して、見比べながら求人を探さなければいけません。

人によって狙っている国や求人は異なります。そこである程度まで求人の条件を絞って転職活動をしましょう。そのために必要な「海外対応の転職サイト」の特徴や違いについて、以下で記しています。