海外転職に興味を持つ女性は、「本当に海外で暮らしていけるのか」「手に職がなくても就職できるのか」「婚期を逃すのではないか」など様々な不安を感じる人が多いのではないでしょうか。

しかし、実は海外転職では女性の方が求人は見つかりやすいのです。年齢も20代に限らず、30歳以上でも問題ありません。また、海外で結婚相手を見つけ、そのまま現地で暮らすというのも選択肢の一つです。子育てしながら無理なく働ける国が海外には多く存在します。

求人探しのポイントとしては、以下が挙げられます。

  • 女性を対象とした求人をチェックする
  • 共働き率の高い国は女性が働きやすい環境が整っている
  • 海外移住前提の場合は、キャリアを築ける求人を探す

これらのポイントについて詳しく解説していきます。

なぜ女性の方が海外求人を見つけやすいのか

冒頭で述べた通り、海外求人では女性の方が仕事を見つけやすいです。なぜ女性の方が仕事を見つけやすいのか不思議に思う方もいると思います。企業は「女性に絞って」募集をかけているわけではありません。理由は、女性向きのポジションが多からです。

例えば海外にある日系企業では、支社長やマネージャーなど上のポジションは日本から駐在員を派遣するのが一般的です。ただ、駐在員のみでは人手が足りず、さらには駐在員を派遣するとコストがかかりすぎるため現地スタッフを募集することになります。

このとき多くの場合で、「アシスタント」「事務」といったポジションで求人が出ます。このような求人では給与が低いケースが多いので、家族を養う必要のあるような男性が応募することは難しくなります。

実際に私の夫が働いている日系企業も駐在員は男性が多く、現地採用の日本人はほぼ女性です。

例えば以下のような求人がこれに該当します。

タイにある会計コンサルティング会社で「アシスタント」を募集しています。クライアント対応・スケジュール管理やパワポでの資料作成など、日本人コンサルタントのアシスタント業務に従事します。

日本人コンサルタントの下で働くので日本語での業務がメインとなり、英語は日常会話レベルでOKです。給与は約17.5~30万円との提示があり、女性一人で暮らしていくには十分な額です。その他、応募必須条件は無いので女性にとって魅力的な求人ではないでしょうか。

また、特に東南アジア圏で多いのが「カスタマーサポート」や「コールセンター」の求人です。このような職種はリモートで対応できるので日本にオフィスを構える必要はありません。

インターネットインフラが整った近年、物価や人件費が安く税金の優遇がある東南アジアにこのような部署を置いたり、外注したりする企業が増えています。

カスタマーサポートやコールセンターといった職種も女性が集まりやすい傾向にあります。例えば以下のような求人がこれに該当します。

勤務先はマレーシア・クアラルンプールです。ここにある外資系フードデリバリーサービスプラットフォームの顧客対応チームで人材を募集しています。日本人利用者からの問い合わせに対応します。

応募必須条件は「英語基礎レベルがあること」です。多国籍スタッフと働くためコミュニケーションスキルの一つとして求められます。ただし基礎レベルなので流暢に英語を話す必要はありません。

また給与は月給18万円~21万円(1MYR=26.2円で算出)との提示があります。現地の給与水準では圧倒的に高く、このような雇用条件だと日本人女性が集まりやすくなります。

このように、職種や雇用条件的に照らして必然的に女性が集まってくるのです。

海外就職して現地で結婚する女性も多い

 

なお、独身女性が海外就職するうえで懸念材料になるのが「婚期を逃してしまう」ことではないでしょうか。しかし、海外就職して現地で出会った男性と結婚する女性は非常に多いです。

実際に私の知り合いにも海外就職し、現地で出会った日本人駐在員や外国人男性と結婚した女性が数人います。

日本人駐在員と結婚した場合は任期の終了と共に一緒に日本に帰国しますが、現地で国際結婚した女性はそのまま永住権を取得して働き続けています。

また、現地で生活していると日系企業に勤めている知り合いから、「国際結婚している女性で○○のスキルがある人を知らないか」と聞かれることがあります。要は、特定のスキルを持って現地で働ける日本人が求められるのです。国際結婚している女性に限定するのは以下のような理由があります。

  • 既に就労ビザがある
  • 語学面で問題ない
  • すぐに辞めてしまうリスクが低い(永住前提なので、日本への帰国による退職がない)

このように企業からの需要があるため現地で結婚した場合、日本人女性は海外で仕事に困ることは少ないです。

子育てしながら働いても女性の負担が少ない国が多い

また、海外では産休・育休が取得しやすく、職場復帰も容易です。そのため、将来を見据えて結婚して子育てしながら働けるポジションを探すのもおすすめです。例えば以下のような求人がこれに該当します。

勤務先はベトナム・ハノイにある日系大手物流会社です。ここで営業事務の募集があります。お客さんの引越し業務に関わるスケジュール調整・書類作成・荷物チェックなどを担当します。

社内は日本語のみなので、英語は日常会話レベルでOKです。応募必須条件は営業あるいは営業事務経験が2年以上あることのみです。

福利厚生には産休取得制度の記載があり、出産前後に4カ月の休暇が取得できます。給与も全額支払われます。「産休育休が4カ月では少なすぎるのでは?」と感じるかもしれませんが、海外ではこのくらいが普通です。

私が住んでいるオランダの場合だと、女性は出産ギリギリまで働き、産後3~4カ月で職場に復帰するのが一般的です。ただ産後は、時短勤務やパートタイム勤務に自由に切り替えられ、子育てしながら無理なく働くことができるのです。

パートナーも時短勤務や出勤日数を自由に調整できるため、女性だけに負荷がかからないような社会システムが出来上がっています。このような産休育休制度が整っている会社に就職できれば、腰を据えて働くことが可能です。

また海外では、日本のように「保育園の空きがないから働けない」といった待機児童問題はありません。共働きしやすい環境が整っている国が多いです。

例えばオランダで国際結婚し、3人の子どもを育てている私の友人は「専業主婦よりも仕事をしているほうがよっぽど楽」と話していました。

「子育てへの理解がある」「必ず定時で帰れる」「正社員であっても勤務日数が自由に選べる」「仕事のストレスが少ない」といった労働環境により、女性が働きやすくなっているのです。

「共働き率の高い国=女性が働きやすく子育てしやすい環境が整っている」といえます。「将来結婚して現地で子育てをしたい……」など考えている場合は一度、あなたの就職したい国の共働き率を調べてみるといいです。

ちなみに、東南アジアだとベトナム・タイは共働き率95%を超えています。もちろん、欧米諸国でも比率は高いです。日本は共働き率が異常に低いので、むしろ海外のほうが子育ての環境が整っているといえます。

20代・30代の女性向け求人は豊富

それでは実際に20代・30代の女性には、どのような海外求人があるのかみていきましょう。海外求人の中には年齢制限のあるものや職種上、女性に限定された求人があります。

例えば以下の求人は「20代・30代の女性」をターゲットとしている求人です。

勤務先はインドネシア・ジャカルタです。サービスアパートに住んでいる顧客の対応を行います。予約・受付・案内・クレーム対応などが主な業務となります。日本人顧客だけではないので、英語はビジネスレベルが求められます。

待遇は月給13.5~19万円(1IDR=0.0075円で算出)であり、食事・携帯電話・住居手当が支給されるので単身女性であれば十分ゆとりのある暮らしができるでしょう。

求人票には「20代・30代が活躍中」「女性が活躍中の職場です」との記載があるので、20~30代の女性をターゲットとした求人であることがわかります。

その他、年齢制限は設けられていませんが女性に限定した求人もあります。

勤務地はフィリピン・マカティです。ここで日本語でのコスメ関連のカスタマーサポートを担当します。コスメに関することで顧客対応するため、女性に限定されています。語学力・学歴・年齢はいずれも不問です。

女性に限定されている求人であれば、女性が働きやすい環境が整っていることが期待できます。

30歳や35歳はどう?30代でも海外移住は可能

なお、海外転職の目的の一つに海外移住があると思います。いまでは、グローバル化が進み、海外移住を希望する人が増えてきました。そうしたとき、「30代になっても海外移住はできるのか」と疑問を持つ人も多いでしょう。

結論から述べると20代や30代など海外移住に年齢制限はありません。ただ、40歳を過ぎると仕事が見つかりにくくなります。例えば以下のような求人がこれに該当します。

募集があるのは台湾にあるフィットネスジムです。ここでジムのトレーナーとして働きます。日本人上司から教わるので日本語のみで問題ありません。ただ、働きながら中国語を身につけていくことになります。

「コーチ」のポジションからスタートして最終的には「店舗責任者」を目指せます。このようにキャリアが明確なポジションの方が海外移住を考えている方には安心です。

さらに、「5年以上就業すればグリーンカード(永住権)の取得サポート」との記載があるので永住前提で就職ができます。

ただ語学や資格などの必須条件は設けられていませんが年齢制限があり、「40歳未満」でなければ求人に応募できません。日本での長年のキャリア・特別なスキルがある場合を除いて、40歳を過ぎて女性の海外就職は現実的ではありません。そのため、海外移住を考えているのであれば、できるだけ早く海外就職することをおすすめします。

また海外で生活してみたら「合わない」ということも多いです。そのため、日本に帰国したとしても転職のチャンスが多い20代・30代までに海外移住を実現するといいでしょう。

確実にキャリアを築いていける職種を選ぶといい

さらに、海外移住を考えているのであれば前述したような「アシスタント」「事務」「カスタマーサービス」といった職種だけでなく、確実にキャリアを築いていける職種を探すことも考えましょう。

例えばコンサルタントなどの専門職だと海外で求人が多く、キャリアを築けば高収入を目指すことが可能であり、仕事に困ることもありません。以下のような求人がこれに該当します。

勤務先はベトナムにある財務・会計・税務に特化したコンサルティング会社です。日系企業に対する会計・税務・労務・進出・撤退などのコンサルティング業務を担当します。応募条件はビジネスレベルの英語力のみです。

月給は22~33万円(1米ドル110円で算出)であり、民間医療保険・年に1度の一時帰国費用が別途支給されます。このような企業でキャリアを積めば、海外移住しても安心して生活していけます。

ただし、このように未経験から挑戦でき、手に職が付くポジションは求人数が少ないです。そのため「こまめに転職サイトをチェックする」あるいは、転職エージェントの担当者に求人が出たらすぐに連絡するよう依頼しておくといいです。

海外に行ける海外出張のある仕事はハードルが高い

一方で、「海外で暮らすのではなく、海外出張を通してインターナショナルに働きたい」と考える女性も多いと思います。

ただ、「日本勤務で海外出張のある求人」となると、ここまで紹介した求人内容とは大きく異なります。女性に向いているアシスタントや事務ではなく、「企画」「マーケティング」の職種など、企業の経営にも関わる重要なポジションの募集が中心となります。

当然、海外求人よりもハードワークな仕事が多いです。また、いずれの求人においてもビジネスレベル以上の英語力は必須です。その中でも女性向けとなると、例えば以下のような求人が見つかります。

勤務地は大阪です。化粧品会社で海外ブランドの企画営業・バイヤー業務を担当します。海外化粧品メーカーとのやりとりや商談が必要になるためビジネスレベルの英語が必須です。さらに海外展示会などへ参加するため海外出張があります。

OJT研修によって先輩社員からきちんと学べるため、未経験でも応募可能です。産休・育休取得実績もあり、女性が長期的に働きやすい職場が期待できます。

ただ、一般的には専門的な知識を求められるのは当然ですし、ハードワークは覚悟しなければいけません。国内で海外出張のある仕事に就くのも選択肢の一つですが、「ビジネスレベルの英語力」「専門スキル」「ハードワーク」が求められることを理解しましょう。

まとめ

単身女性が海外転職を実現するのは非常に勇気のいることです。しかし、海外求人では女性の方が仕事を見つけやすいため、探してみる価値はあります。現地で結婚し、子育てをしながら働き続けることも可能です。

そうしたとき、「20代・30代の女性をターゲットとした求人」「共働き率の高い国の求人」「長期的にキャリアを築ける求人」などを探すといいです。

アシスタント・事務・カスタマーサポートといったポジションで女性向けの海外求人は多いですが、40歳を超えると急激に難しくなります。そのため、なるべく若いうちに海外転職活動に踏み切りましょう。

また、海外出張のある国内求人も選択肢の一つではありますが、求められるスキルが高くなり、ハードワークを覚悟しなければなりません。そのため、海外志向なのであれば現地就職が最も簡単です。

特に「高い英語力が求められない」「未経験から就ける」などの仕事を希望するのであれば、海外転職にて現地求人を探すのがおすすめです。


海外転職を実現するときであっても、転職サイトを利用するのが一般的です。日本に居ながら転職活動をするのが普通なのです(海外在住者も同じく転職サイトを使い、現地で活動する)。

ただ、海外転職に対応している転職エージェントは少ないです。日本にある転職サイトはほとんどが国内求人のみに対応しているからです。ただ探せば、問題なく海外求人に対応している転職サイトを利用することができます。

しかし、海外求人はそれ自体がレアです。また、「アジアに特化している」「専門性の高い求人ばかり保有している」など、転職サイトごとに特徴があります。そこで、2~3社の転職エージェントを利用して、見比べながら求人を探さなければいけません。

人によって狙っている国や求人は異なります。そこである程度まで求人の条件を絞って転職活動をしましょう。そのために必要な「海外対応の転職サイト」の特徴や違いについて、以下で記しています。